文化の違いを理解しています【その3】
今回はフランス男性とお付き合い中のE子さんにお話を伺ってみました。文化の違いに悩みながらも自分を磨こうとするお互いの努力が垣間見られました。
意外と恋愛は慎重派
編集者:はじめまして。今日はフランス男性とお付き合いをして日本人男性との恋愛と違う点を教えていただけますか?また、婚活や結婚に対する考え方に文化の違いを感じたことはありますか?
E子さん:今、フランス人男性とお付き合いをはじめて1年未満といったところです。未だに「付き合おう」とは言ってもらってないですし、なかなか母国語で「好き」と言ってもらえません。でも、3ヶ月くらいたってから結構一緒にいることが増えてきて、真面目に「好き」と言ってもらえるように。半年たったくらいからこれは交際中なのよね?と自分では思っています。最初は婚活パーティーで出会った時も、相手から連絡先を聞いてきたりデートに誘われたりして、こっちが照れるくらい甘いセリフとか言ってくれたのですが、他の女性にも同じような感じで接しているようだったので、「あぁ、フランス人男性ってやっぱりあちこちでジュテームと言ってるのかなぁ」なんて思っていました。
編集者:婚活パーティーでカップルになられてデートを重ねているのに、他の女性にも連絡を取られていたのですか?
E子さん:そうですね。デートくらいならいろいろな人としていたみたいです。本当に自分に合う人を探しているっていうのかな?本気の恋愛相手を選ぶのは日本人男性より慎重みたいですね。
編集者:意外です。もっと早く交際に発展するのかと思っていました。では、他にも日本人の男性との付き合い方の違いや考え方の違いなどを感じることはありますか?
お互いが対等であることが大切
E子さん:大きな文化の違いにもつながってくるのですが、フランスってキリスト教の人が多くて、神様の下はみんな同じっていう文化なんですね。だから、日本に根強く残ってる男尊女卑の考え方がなくて、女性にも同じ能力を求めてきます。お互いの母国語が話せて、対等に会話できるのは当たり前で、経済的にも自立しているとか、お互いの母国の文化を相手以上に理解しているとか。
日本人男性の中には、収入面や仕事内容が男性と変わらなかったりそれ以上だったら、あまり面白くないと感じていたり、相手の地元の習わしとかを受け入れるのを最初から嫌がったりする人いるじゃないですか。相手のルーツとか知って相手を深く知ってからお付き合いしようとする彼の考えは、かなり目から鱗でしたし、尊敬できる面でもあります。
編集者:お互いが対等で深く知り合ってからであれば、結婚も早そうですね?
日本とは結婚の定義が違う
E子さん:うーん。それがそうでもないですね。お互いに対等で尊敬できて、相手にはかなわないと思うところができないと結婚に至るのは難しいかも。私はまだまだフランスの勉強中ですし、お互いの母国語を教え合っているうちはまだまだ彼からかなわない相手だとは思ってもらえないと思います。だから今後も努力あるのみです。日本では結婚が二人の幸せな生活のスタートって感じで、幸せは結婚してからはじまるイメージですが、フランスでは今現在幸せな二人が一緒に世の中を生き抜くため、幸せになるためのパートナーとして社会的な契約を結ぶのが結婚とされています。結婚前に「離婚したら財産分与はどうするか」、「嫌ならすぐに別れよう」なんて内容の結婚契約書を交わすんですよ。日本の結婚のように夢やロマンがなくて、限りなく現実主義です。でも合理的ですよね。
編集者:確かに離婚の際に揉めることはなさそうですし、幸せになれるかどうかはやってみないとわからない日本人同士の結婚式と比べると現実的ですね。最初のインタビューからわかりますが、E子さんのフランスの文化や彼に対しての理解を深めるための努力がひしひしと伝わってきます。
では最後に、フランス人との恋愛が上手くいく秘訣などはありますか?
E子さん:お互いの母国に対しての誇りを持つことと、相手と対等の能力をもつ努力をすることですね。相手のペースにのまれていては、2回目、3回目のデートに発展することはないです。相手から交際してほしいと思わせるように、自分磨きを怠らないことですね。
編集者:日本人として日本の文化を彼に教えられるように努力もしているというE子さん。相手の国の文化の違いを知る上で実は一番大切なことと言えます。今回は、キリスト教文化圏の国に興味がある方にとっては大きな情報になったのではないでしょうか。
E子さん、ありがとうございました。